RESEARCH AND DEVELOPMENT
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CMP事業部CMP開発課 一般職※
A.Y
岐阜大学大学院
応用生物科学研究科
応用生命科学専攻
※取材当時
大学時代は研究開発職を志して就職活動を行っていました。その中でフジミに興味を持ったのは、研究開発への投資比率が毎年売上高の8〜11%と、大手化学メーカーと比べても高水準で、実際に最先端の研究開発設備が充実していたためです。製品の販売だけでなく、次世代を見据えた新たな技術開発に力を入れているフジミでは、開発職として恵まれた環境で長く仕事ができると考えました。また、半導体という世界中の幅広い産業に関わる分野でグローバルに活躍できると考えたこと、さらには女性が長く活躍するための支援制度が整っており、実際に研究開発職や技術職で、育児時短勤務制度を利用しながら、活躍されている先輩社員が複数いたため、安心して入社を決めました。
私が所属するCMP開発課では、半導体デバイスの製造におけるCMP工程用の研磨スラリー(液状研磨材)を開発しています。CMPとは「Chemical Mechanical Planarization(又はPolishing)」の略で、シリカ・アルミナなどの砥粒を用いた物理的な研磨に薬液による化学反応の要素を組み合わせた複合加工を意味します。半導体は、基盤となるシリコンウエハー上にナノサイズの電子材料を用いた配線を積層し、製造されますが、回路の積層には絶縁膜や配線を平坦化する必要があり、当社の研磨スラリーが用いられています。
お客様が新たに立上げるCMP工程では、前例のない材料が研磨の対象になることも多く、新たな薬液や砥粒の配合を検討し、試しながら開発していきます。また、要求される精度も高く、オングストローム(100億分の1メートル)単位の研磨性能の検証が必要です。このような高い要求を満たした研磨スラリーをお客様に提供できるのは、フジミが持つ独自のコア技術と最新の設備を含む研究開発環境のおかげだと思います。日夜進歩する半導体の技術に対応できるように、常に最新の設備を導入しているところもフジミの大きな強みのひとつです。
また、大学時代の研究は論文作成や学会発表に向けたものが中心で、ひとりで黙々とデータを収集することも多くありました。しかし、フジミではチームでの研究開発活動が主となり、年齢や経験に関係なく皆で新たなアイデアを出し合ったり、サポートをし合ったりしながら、新しいことにどんどん挑戦する風土があります。この自由闊達な雰囲気も、フジミの技術力を支えていると思います。さらに、海外のお客様とのやりとりや、海外の関連会社のスタッフとの技術ディスカッションなど、開発職が海外の方と関わる機会が豊富なこともフジミの魅力のひとつです。
半導体デバイスはこれからも小型化や軽量化など、更なる進化を続けていきます。それに伴い、フジミに求められる技術もますます高度化していきます。複雑な構造の研磨を可能にし、お客様に満足していただける性能の研磨スラリーを開発していくには、知識面、技術面の継続的な成長が欠かせません。私は社内外で開催されるセミナーやテクニカルミーティングへの参加など、会社の制度を活用しながらスキルを高めています。休暇制度も充実しているため、休日を利用して語学学習にも取り組んでいます。
また、フジミには開発・技術職として働く女性が多数在籍しており、女性にとって、開発・技術職として長く勤務できる環境や制度が充実していると感じます。産前産後休暇、育児休暇を経た後、無理なく、安心して出産前の職場に復帰することができるように会社からのサポートが受けられることは魅力のひとつです。同じ女性として、出産を経て復職された後に、開発・技術職として活躍されている方たちの活躍も、私のモチベーションになっています。私もこれから入社してくる女性開発・技術職の方々の目標となれるよう、専門知識や技術を高めていきたいです。
世界中で必要とされる半導体の製造を研磨材で支えているフジミでは、人々の豊かな暮らしの実現に大きく貢献し続けられると思います。