PRODUCTION ENGINEERING
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生産技術部量産技術第一課 主事※
N.H
同志社大学大学院
理工学研究科 工業化学専攻
※取材当時
就職活動の際に私は、広告・宣伝などのイメージで売上が大きく左右されやすいBtoC(一般消費者向けの)製品よりも、イメージではなく、性能や技術的革新性が評価されやすいB to B(企業向けの)製品に携わりたいという思いから、そのような企業に絞って就職活動を行いました。フジミが貢献する半導体産業は、現代社会に欠かせない産業であり、技術的進歩が早く、性能や技術的革新性が重視されること、さらにフジミは研究開発や設備投資、革新的な取り組みが盛んで、社員のアイデアや挑戦を応援する社風であると感じ、入社を決めました。
私が所属する生産技術部は、製造プロセスの立案・研究・開発や生産ラインの立上げなど、製造業の根幹ともいえる業務を担っています。仕事内容は、大きく、新規製造プロセスの開発と既存工程の技術的な改善に分類されます。
新規製造プロセスの開発業務では、主に新製品を工場で量産製造する際に表出する技術的課題の解消やコスト改善を行います。研究開発部門と協力して、原料の取扱いや配合方法など、化学工学、流体力学、熱力学、材料工学など知識はもちろん、最近はより効率的なプロセス開発を目指し、シミュレーション技術も活用しながら、最適な工法を検討しています。
既存工程の改善業務では、製造工程において発生する課題の解消に取り組みます。生産ラインは、立ち上げから年月が経つと設備、生産効率などに変動が現れるため、それらが品質に影響しないように、さまざまな視点から検証し改善策を講じています。場合によっては工程の変更が必要になることもあり、新規製造プロセスの開発業務と同様に技術知識を駆使し、お客様のご要望を把握した上で、研究開発部門や製造部門等と連携し、取り組んでいます。
入社以来、私は新規製造プロセスの検討、設備の設計から導入に至るまで、幅広い業務に携わってきました。フジミは、「若手社員の意見であってもチームの一員として耳を傾け、尊重する」という風土で、知識や経験で足りないことがあっても周囲が支援する雰囲気があります。私自身もこれまで何度も失敗しながらも挑戦し、その度に周囲の支援を受けながら成果を出し、成長してきました。現在、私も部下を持つようになり、そのような思いで部下と関わっています。
生産技術は、会社にとって、新技術の導入や安定した生産に不可欠な存在であるため、縁の下の力持ちとして他部門から頼りにされることに、技術者として大きなやりがいを感じています。既存のプロセスは、導入当時の先輩たちによる最適解です。それを越えるものを生み出さなければならないという重圧もありますが、試行錯誤を繰り返し、未来に残るような新たな工法や設備を生み出したときの喜びはひとしおです。今後は、仕事を通じて豊かな社会づくりに寄与すること、社内のみならず社外からも一目置かれる存在へと成長することが私の目標です。